Claudeに一度伝えたはずのことを、また説明している。チャットでは覚えていたのに、Claude Codeでは知らない。そういうことが起こります。
原因は、指示の置き場所が複数あり、それぞれ届く範囲が違うことにあります。
置き場所
「Claudeへの指示」欄
claude.ai の設定 → プロフィール から書きます。アカウント全体に適用され、新しい会話を始めるたびに読み込まれます。
CLAUDE.md
作業フォルダに置くテキストファイルです。セッションの開始時に読み込まれます。
| 範囲 | パス |
|---|---|
| 全プロジェクト共通 | ~/.claude/CLAUDE.md |
| そのフォルダだけ | ./CLAUDE.md または ./.claude/CLAUDE.md |
| そのフォルダだけ・共有しない | ./CLAUDE.local.md |
作業ディレクトリから親をたどり、見つかったものがすべて連結されます。上書きではありません。ルートに近いものが先に、作業ディレクトリに近いものが後に読まれます。
届く範囲
| 置き場所 | ウェブ版チャット | Cowork | Claude Code |
|---|---|---|---|
| 「Claudeへの指示」欄 | 効く | 効く | 効かない |
CLAUDE.md |
効かない | 効く | 効く |
「Claudeへの指示」欄は、Claude Codeには届きません。 設定画面には「チャットとCowork全体でこれらを考慮します」と書かれており、Claude Code はこの文言に含まれていません。公式ドキュメントにも、この欄がClaude Codeに届くという記述はありません。
CLAUDE.md はその逆で、ウェブ版のチャットには届きません。ファイルを読む仕組みがないためです。
CoworkとClaude Codeそのものの違いについては、CoworkとClaude Codeは何が違うのか——用途・ファイルの触り方・設定の読み込みにまとめています。
「記憶」は環境ごとに別のもの
「記憶」という言葉が、環境によって違うものを指しています。
Claude Code の記憶は ~/.claude/projects/<プロジェクト>/memory/ に保存されます。公式ドキュメントには、マシンローカルであり、他のマシンやクラウド環境とは共有されないと明記されています。
MEMORY.md が索引にあたり、セッション開始時に読み込まれるのは先頭200行または25KBまでです。それ以降は読まれません。個別のトピックファイルは起動時には読まれず、必要になったときに読まれます。
つまり、Claude Codeで「覚えておいて」と頼んだ内容は、スマホから同じことを聞いても出てきません。 記憶はどの環境にもあるように見えますが、中身は共有されていません。
確かめ方
効いているかどうかを口頭で聞いても意味がありません。質問文に答えを含めてしまうと、それを読んだだけで「知っています」と答えられるからです。
確実なのは、どのファイルにも書かれておらず、推測もできない事実を1つだけ設定欄に書き、それを聞く方法です。血液型、卒業した学部、飼っている犬の名前。答えられたなら、出所はその設定欄しかありません。
試したあとで同じ事実を CLAUDE.md にも書くと、次からはどちらが効いたのかを区別できなくなります。 検証用の事実は1つ取っておきましょう。
どこに何を置くか
- 前提(何をしている人か、何を作っているか) → 「Claudeへの指示」欄と
CLAUDE.mdの両方に置きます。Claude Code には前者が届かないため、片方だけでは抜けます - プロジェクト固有のルール →
CLAUDE.mdに置きます - 手順 →
CLAUDE.mdではなくスキルへ。CLAUDE.mdは200行以内が推奨で、長くなるほど守られにくくなります
前提を2箇所に書くのは二重管理に見えますが、届く範囲が違う以上、重ねないと全体を覆えません。

