パソコンの画面を画像として保存したいとき、どのようなツールを使っていますか? Windowsに標準で備わっているツールもありますが、「もっと手軽に、高機能なものがほしい」と感じることもあるかもしれません。
FastStone Captureは、画面の好きな部分を切り取ったり、編集したり、さらには動画として記録したりできる多機能なスクリーンキャプチャツールです。(Windows専用です。macOSには公式の提供はありません。)この記事では、FastStone Captureの基本的な使い方から、ダウンロード方法、便利な機能までをご紹介します。
FastStone Captureとは?
FastStone Captureは、パソコンの画面に表示されているものを手軽にキャプチャ(画像として取り込むこと)できるソフトウェアです。アクティブなウィンドウだけを撮ったり、マウスで囲んだ四角い範囲を撮ったり、さらにはWebページのように縦に長い画面をスクロールしながら一枚の画像に収めたりと、多彩なキャプチャ方法が用意されています。
また、キャプチャするだけでなく、画像に文字や矢印を入れる編集機能や、画面の動きを動画として記録するスクリーン録画機能も備わっています。
FastStone Captureの導入方法
ここからは、FastStone Captureをパソコンに導入する手順を説明します。
FastStone Captureは有料(19.95ドル)のソフトウェアですが、30日間無料のお試し版があるので、今回はお試し版を導入する場合を想定して説明します。
FastStone Capture お試し版ダウンロード方法

1.公式サイトにアクセス
FastStone公式ページにアクセスして、ページ中央付近の「download」と書かれたボタンをクリックします。

2.インストーラーを選択
ダウンロード画面が表示されます。exeやzipなど複数の形式を選択できますが、おすすめはPCにインストールするexe形式(インストーラー版)です。
exe形式(Installer):通常のインストーラー版。PCにしっかりインストールするタイプ。
zip形式(Portable):解凍すればUSBメモリなどから直接使えるポータブル版。
ここでは Installer版(exe) を選択したと仮定して説明を進めます。
3.インストール
ダウンロードした .exeファイル をダブルクリックします。その後、セットアップウィザードに従って「Next」「Install」と進めます。数十秒でインストールは完了します。
4.トライアル版の利用
起動すると、自動的に 30日間の試用モード で動作します。特に制限はなく、製品版と同じように利用できます。なお、期限が切れると、起動時にライセンス登録を求められるようになります。
・お試し版でも機能は全て利用可能です。
・30日間経過すると起動できなくなるため、継続利用にはライセンス購入が必要です。
お試し版終了後の有料版購入・切り替え手順
1.ライセンスの購入
公式サイト(FastStone Capture)にアクセスして、ページ内の 「Buy Now」 をクリックします。その後、購入ページで「FastStone Capture」を選択。個人利用であれば 「Single User License」 が一般的です。
支払い方法(クレジットカード、PayPalなど)を選択し、決済。購入後、登録メールアドレスに ライセンスキー(Registration Code) が届きます。
2.インストールは不要
お試し版と有料版は同じプログラムです。追加でインストーラーをダウンロードする必要はありません。
3.ライセンスキーの登録
FastStone Captureを起動。メニューから 「Help」 → 「Enter Registration Code」 を選択。
購入時のメールに記載されている以下を入力:
・Name(購入時の登録名)
・Registration Code(ライセンスキー)
正しく入力すると「登録が完了しました」と表示され、有料版に切り替わります。
・登録完了後は、起動時に「試用期限」のメッセージが表示されなくなります。
・ライセンスキーのメールは再インストール時に必要になるため、必ず保管してください。
・切り替えはライセンスキーの入力だけ。再インストールや別ファイルの導入は不要です。
・期限が切れたあとでも、プログラムは削除されませんので、そのままキーを入力すれば有料版に移行できます。
まずは覚えたい!基本的なスクリーンショットの撮り方
FastStone Captureを起動すると、デスクトップ上に小さなツールバーが表示されます。ここにあるボタンを使って、さまざまな方法でスクリーンショットを撮ることができます。
最もよく使う「矩形領域キャプチャ」
ブログの記事作成や資料作りで、画面の一部だけを切り抜きたい場面は多いでしょう。そんなときに便利なのが「矩形領域キャプチャ」です。
ツールバーのアイコン(四角い点線のアイコン)をクリックすると、画面に十字のカーソルが表示されます。あとは、キャプチャしたい範囲の角でマウスの左ボタンを押し、そのままドラッグして対角の角でボタンを離すだけです。これで、選択した四角い範囲が画像として取り込まれます。
ウィンドウ単位で手軽に撮る
アクティブウィンドウキャプチャ
現在一番手前に表示されているウィンドウ全体をキャプチャしたい場合は、この機能が便利です。ツールバーの該当アイコンをクリックするだけで、アクティブなウィンドウがそのまま画像になります。
ウィンドウ / オブジェクトキャプチャ
特定のウィンドウや、アイコン、ボタンといった個別の要素(オブジェクト)だけをきれいにキャプチャしたいときに役立ちます。この機能を選ぶと、マウスカーソルを動かすだけでキャプチャ対象が赤い枠で示されるので、目的の場所でクリックすれば完了です。
縦長のページもおまかせ「スクロールキャプチャ」
Webページや長い文章など、画面をスクロールしないと全体が見えないコンテンツも、一枚の長い画像として保存できます。
ツールバーの「ウィンドウスクロールキャプチャ」アイコンをクリックし、キャプチャしたいウィンドウをクリックすると、自動で画面がスクロールしながら撮影が始まります。ページの最後まで到達するか、キーボードの「esc」キーを押すとキャプチャが終了します。
キャプチャした画像を編集してみよう
FastStone Captureの魅力は、撮影後の編集がスムーズに行える点にもあります。キャプチャを撮ると、自動的に専用のエディタ画面が開きます。
文字や図形で分かりやすく
エディタのメニューにある「ドロー」機能を使うと、画像に注釈を加えられます。矢印を引いたり、大切な部分を四角や円で囲んだり、テキストを追加したりすることが可能です。操作説明の画像などを作成する際に重宝するでしょう。
画像の調整も簡単
撮影した画像のサイズを変更する「リサイズ」や、不要な部分をさらに切り取る「トリミング」もエディタ上で行えます。また、「エッジ」機能を使えば、画像に影をつけたり、縁をギザギザにしたりといった効果を加えることもできます。
保存せずに貼り付けも可能
作成した画像は、ファイルとして保存する(Ctrl + S)のはもちろん、クリップボードにコピー(Ctrl + C)して、WordやPowerPointなどの別アプリケーションに直接貼り付けることもできます。これにより、資料作成の手間を省くことが期待できます。
さらに便利に使うためのヒント
ショートカットキーを活用する
よく使う操作はショートカットキーを覚えておくと、作業効率がぐっと上がります。特に以下のキーは便利でしょう。
- Ctrl + PrtScr: 矩形領域をキャプチャ
- Ctrl + S: 画像を名前を付けて保存
- Ctrl + C: 画像をクリップボードにコピー
画面の動きを動画で記録
FastStone Captureは静止画だけでなく、画面の操作を動画として記録する機能も備えています。ツールバーの「画面レコーダー」を選択し、録画範囲や音声の有無などを設定して録画を開始できます。ソフトウェアの操作手順を動画で説明したいときなどに役立つ機能です。
まとめ
今回は、多機能なスクリーンキャプチャツール「FastStone Capture」の使い方についてご紹介しました。
画面の一部を切り取って説明を加えるといった作業は、ブログ記事や社内マニュアルの作成など、意外と多くの場面で必要になるものです。FastStone Captureを使いこなせば、そうした作業がこれまでよりずっと手軽に、スムーズに進められるようになるかもしれません。
まずは無料版を試してみて、その使い心地を体感してみてはいかがでしょうか。

